インプラント骨造成後の腫れはいつまで続く？

インプラント治療では、歯を支える顎の骨が非常に大切です。もし顎の骨が不足していると、インプラントをしっかりと埋め込むことができません。そこで、「骨造成」という治療法が必要になります。この記事では骨造成後の腫れに関してご紹介します。

インプラント治療の「骨造成」とは？

骨造成は、足りない骨を人工的に補って、インプラントが安定して固定できるようにする治療です。この治療を行うことで、インプラントをしっかりと埋め込むための土台が作られます。

骨造成が必要なケース

顎の骨が不足している場合

歯を失うと少しずつ骨が痩せ、インプラントの土台が足りなくなることがあります。不足分を人工骨などで補い、しっかり固定できる厚みを作ります。

骨の形状が不規則な場合

凹みや段差があると、インプラントが安定しにくくなります。骨造成で形を整え、まっすぐ確実に埋入できる状態にします。

骨の質が弱い場合

骨が薄い・柔らかいとインプラントがしっかりと固定できません。そこで、人工骨を追加したり、自分の骨を使って移植したりすることで、骨の質と量を増やし、インプラントの安定性を確保します。

歯周病や外傷による骨の損傷

歯周病の進行やケガで骨が失われることがあります。欠けた部分を再生して、インプラントの土台を作り直します。

上顎の骨が不足している場合（サイナスリフト）

上顎奥歯の骨が薄いときは、副鼻腔の下に骨を足して厚みを確保します。これにより、安全にインプラントを支えられる高さを作れます。

骨造成後の腫れや痛みはいつまで続く？

骨造成後の腫れ・痛みは、手術後数時間以内に始まり、24〜48時間がピークとなります。

その後は日を追って和らぎ、1週間前後で大きく改善、〜2週間ほどでほぼ回復します。

• 手術後〜数時間：症状が出始める
• 24〜48時間：腫れ・痛みのピーク（熱っぽさ・赤みを伴うことあり）
• 3〜7日：日ごとに軽快（青あざが下へ移動することも）
• 1〜2週：ほぼ落ち着く。まれに鈍い違和感が残ることあり

※経過には手術範囲・骨造成の規模（例：サイナスリフト）・体質や生活習慣で個人差があります。ピーク後に悪化する／3日以上強い腫れや痛みが続く場合は早めにご相談ください。

腫れ・痛みを和らげるためのケア方法

骨造成後の腫れや痛みは、治療の一部として自然に起こりますが、適切なケアを行うことで、その症状を軽減し、回復を早めることができます。

冷却療法

術後24〜48時間は冷却が腫れと痛みの抑制に効果的です。アイスパックや冷たいタオルを直接肌に当てないよう薄い布で包み、20分冷やしたら20分休むサイクルを無理のない範囲で繰り返します。

痛み止めの使用

手術後、痛みや腫れが予想以上に強い場合、医師から処方された薬を適切に使用することで、痛みを和らげることができます。処方された薬を定期的に服用し、必要に応じて医師に相談しましょう。

頭を高くして休む

就寝時は枕をやや高めにして上半身を起こすと、顔面への血流が集中しにくくなり腫れの軽減に役立ちます。特に術後数日はこの姿勢を意識すると回復が早まります。

食事制限と口腔ケアの実践

刺激の少ない柔らかい食事から始め、熱い・固い・辛いものは控えめにしましょう。

食後はぬるま湯でやさしくゆすぎ、強いうがいは避けて傷口を刺激しないようにしてください。歯みがきは清潔を保つために重要ですが、患部は避けつつやわらかいブラシで丁寧に行うことがポイントです。

禁煙と禁酒

喫煙は血流を悪化させ骨の治癒を遅らせるため、術後は禁煙が必須です。飲酒も炎症を長引かせる要因になるため、医師から指定された時間は控えましょう。禁煙・禁酒を徹底することで、骨の再生とインプラント治療の成功率が高まります。

インプラントの治療期間に腫れがひどくなったらどうする？

治療後の痛みがなかなか治まらない場合、無理に我慢せず、早めに当院にご相談ください。

早めに相談すべきサインとタイミング

腫れが長引いたり、強くなったりすると、感染症や他の合併症が疑われることがあります。治療期間中に腫れがひどくなった場合は、早めに相談して適切な対応を受けることが重要です。

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